第05話   恒例になった玉川温泉詣で   平成16年06月01日  

此処十年ばかり年に2回は秋田県の秘湯玉川温泉に出かけている。

最近は癌にも効くとTVで放送されて以来毎年大勢の人が押し寄せて来て、年々秘湯の面影が次第に薄れてきている。今年などもテレビ東京が取材に訪れていた。最近、すぐ近くに同じ源泉からお湯を引いた同じ系列の近代的なホテルが二つも出来て観光目的の人が一泊二日の入浴に訪れている。いつも私は昔ながらの湯治宿であるラジュームの発散する岩盤に近い安い方の宿に泊まる事にしている。

半年前からの予約が出来る為、殊にGWの時は111日の予約開始30分で満室になる。ただ、半年前の予約であるから、当然キャンセルもある。その時予約が取れなくとも1月前あたりから度々電話を入れれば取れることもある。特に二週間前あたりに予約の確認の電話が入るから、キャンセルの狙い目となっている。

魚釣りも同じで目的の魚を釣ろうと思ったら諦めずにキャンセル待ちではないけれど、何度でも挑戦することである。毒を持って毒を制すると良く云われているが、この玉川の水は実はそのままでは毒なのである。その毒のために昔はこの玉川温泉の水が流れ込む下流には魚が住めなかった。現在は温泉の下流で水を中和しているから魚も安心して住めるようになったらしい。この毒水を人間が10倍に薄めて飲むと身体に良いとされ、強酸性の風呂に浸かり、岩盤浴で適度のラジュームを浴びると身体から自然と毒素が排出され健康な元の身体に回復するとされている。

自分にとってこの玉川温泉と同じように釣はストレスの発散の場となっており、毒素を排出する最高の場である。ストレスが溜まると知らぬ間に毒素が堆積し色々な病気の元となる。若い時の釣と異なり、決して無理な釣はしない。デカイのばかり狙って毎日のように釣に出かけていたのでは、かえって身体を自分で壊しに行っているようなものである。適度に無理せず無欲での釣をすれば心身ともに健康でいられる。

心身ともに健康でいられるように適度な釣りと玉川温泉で体の毒素を抜き何時までも釣の出来る身体でいたいと願っている。